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ヘッドホンを首に掛けて、少年は立っていた。 年は15、6程。背はそんなに高くなく、ギターケースを片手に教壇の前に立っている。少し茶色のかかっている髪をいじっている。 彼を興味深く見ている教室の生徒。黒板に『白鳳 善』と書いてある。 「――それじゃあ、白鳳くん。自己紹介でも」 教師が言うと善は髪をいじるのをやめた。 「はい、先生。 えっと、俺は白鳳善です。趣味はギター。エレキもアコギも出来ます。出来る楽器はハーモニカ、ギター、ベース、ドラム、キーボードです。だけど、ギターが一番です。よろしくね」 言って善は微笑んだ。
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