『うつと向き合う』上

3/7
118人が本棚に入れています
本棚に追加
/57ページ
  「一色さん、今日、ご相談  したいのはですね。……あ、  大将、トロを」僕がタマゴを  頼むのを待って、Tさんは続  けた。「本を書いてみません  か」と。小説かと思ったが、  彼が書けというのは僕自身の  うつ病体験記だった。確かに、  酒席で、1O年前の気の病をサ  カナがわりの笑い話にしたこ  とはあったが、それを整理し  て著すことなど想像もしてい  なかった。
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!