第四章 再生の町

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「でもさー、きっと忘れちゃったんじゃないかな。」 焦る旅人。 (…コイツ単純だからな。騙されるのはわかるけど二度も騙されるものかな。まっ君に悪気はなさそうだし。いやむしろ騙した店員が悪いんじゃないかな。きっとわかって騙したんだわ。) アリサは焦る旅人を見ていると騙した店員に腹が立って来た。 「ねー君!!」 まるで怒鳴ったかのように旅人を呼んだ 「ハイっ!!なんですか」 旅人は今までの焦りがどこかに消えてシャキッと起立した。 「開けるわよ、ここ。」 アリサの指した指先には閉まっているドアがある。 旅人はアリサの顔を見ると本日二度目の嘆息を吐き出した。
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