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そして二人が家の扉を開けると、家の前には一人の女性が立っていた。
「おはようジーク・デビ」
女性は笑顔でそういうと、ジークは大きな欠伸をしてから女性を見る。
「おはようスーラ」
女性の名はスーラ・シルク。
ジーク達の幼なじみで、容姿・学力共に抜群によく、学校ではかなりモテる。
そして今はジークに片思い中(実はジークもスーラのことを気になっていて、両想いだと気づいていない)
「ところで今日は何で待ってくれたんだ?」
いつもは自分達よりも早く行くスーラが待っていたことにジークは不思議に聞く。
「単なる気まぐれよ」
スーラはジーク達にはそう言うが顔は少し赤くなっていた。
しかしそんなスーラの表情を見逃さなかったデビはスーラに近づいて肘でつつく。
「嘘をついちゃ~駄目だぜスーラ。本当はジークと一緒に学校に行きたかったんだろう? 俺に相談してくれれば毎日だってジークと一緒に学校に行かせてやるんだけどな……」
するとスーラは顔を真っ赤にさせてからデビを見る。
「あんたは黙ってなさい!!」
そう叫び、スーラは思いっきりデビの顔面を殴った。
「ジーク、こんな奴ほっといて二人だけで行きましょう!!」
そういいスーラは顔を赤くしたままジークの腕を引っ張って走っていく。
そしてジークはスーラにつられるまま走っていく途中、デビの無残な姿を片手で拝んだ。
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