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なぜ人は出逢いから
運命を選び取るの
慄える淡い羽を
そっと授かるように
生きることはただ死に
向かうための旅だから
哀しみに気づかぬまま
微笑むときを永遠だと
思って
なぜ人は睦み合い
かたく手をつなぎ合うの
本当は弱いから
幸せを求めるの?
満開の花の中
迷い込んでいく蝶は
薄墨の風に抱かれ
花びらとなって
土へと埋もれる
なぜ人は出逢いから
運命を選び取るの
慄える淡い羽を
握り潰すみたいに
生きることがただ死に
向かうための旅ならば
ふたりが生きる行方が
ひとつの死になることを
願うだけ
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