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「実咲、お前何食ってんの?」
「ん?」
風が冷たくなってきたある日。大学生の草壁優一と、優一の彼女で高校生の立川実咲は優一の部屋でのんびりと過ごしていた。
そんな時、ふんわりと甘い香りがした。
「お前の口の中にあるのは何?」
「飴だけど?」
優一が言うと、実咲は舌の上に飴を乗せて、優一に見せた。
「優一も食べる?」
そう言うと、実咲は自分のバッグから飴の入った袋を取り出した。
「何がある?」
「えっと~…。いちごと、ぶどうと、レモンと、メロンと…」
言いながら、実咲は次々とテーブルの上に飴を置いていく。
「あ~…、やっぱ俺いいわ」
が、優一は飴を貰うのを断った。
「なんで?」
実咲は飴を出す手を止め、首を傾げて優一を見た。
「俺、こっちの方がいいわ」
―チュッ
「…………へ?」
「甘…」
「…………!?///」
一瞬、何が起きたのかわからなかった実咲だが、少ししてから一気に赤くなった。
「実咲、真っ赤」
「だ、だって優一が~…」
「俺が、何?」
「っ~…」
実咲が反論出来ないのをわかっている優一は、勝ち誇ったような笑みで実咲を見た。
「実咲、可愛すぎ///」
そんな実咲を見た優一も、真っ赤になっていた。
END
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