サニーサイド

望遠鏡

僕の部屋にある望遠鏡。
少し掃除を怠ると、すぐにほこりが付いてしまう、とてもやっかいな君が僕に唯一残してくれた物。

僕は今でも、時々これをベランダに持ち出しては、冬の夜空を眺めるんだよ。

肉眼で観るオリオン座も、覗いてみるとそれを構成する星々は一つ一つ違った顔を持っていて、僕はパジャマのポケットに手を入れながら、それを一つ一つ確認して行くんだよ。

今、君はどこにいて、何を考えていますか？

僕は今、君にメールを出そうとしています。
僕が送信ボタンを押した時、君がまだこのアドレスを押した時、君がまだこのアドレスを使っているかどうかがわかるんだね。