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ロンドンマンとポンパイエンに、可愛がられてから、3日後、太はプロレスの地方興業に来ていた。
『オイ!お前ら、早く用意しろよ』ポンパイエンが、後ろで吠えていた。(お前も若手じゃないか、ふざけやがって)
それでも、文句を言わずにハイ!とだけ返事をする。
準備を終えると、アップをしてから控え室に行き、覆面とコスチュームに着替え、今日の対戦相手に挨拶に行く。
『おはようございます!月光お面さん!今日は宜しくお願いしまっす!』『うん…君‥は…昼青龍君だっけ?宜しくね』
月光お面は、既にピークを過ぎた選手で、はっきり言って負けるのが難しい相手だ、だが、俺は前座でメインに向かって客を盛り上げなければ、いけないので、客寄せの為に昔の人気選手と試合を組まれたのだ。
(勝った負けたで客を喜ばせるのじゃなく、ショーをして喜ばせるんだ!これも練習だ!)『そうだ、客が楽しめないプロレスは、プロレスじゃない!』
もう、何度この台詞を吐いたのか、自分を納得させて控え室に戻った。
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