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中庭に出た。
「うわっ、寒っ」
あまりの寒さに、はおっただけのコートの前を閉めた。
息が白いのは当然だが、凍ってしまいそうなくらい。
人が歩いた跡もない、真っ白な中庭はいつもと違って、神秘的に見える。
「梓、雪だるま作ろう」
子供は風の子なんて言うけど、光宣にはその言葉がピッタリ。
その元気良さに苦笑いしながら、梓が返事をする。
『……出来たぁ!』
胴体の丸い雪の塊に、少し小さい位の塊を乗せた。
それに、石や木などで目や鼻、口、腕をつけて完成。
綺麗とは言えない、雪だるまだ。
それでも、二人で作ったのだから何となく愛着がもてる。
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