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12月24日 聖夜。
誰にとっても、大切な日。
それは特にイベントを大事にする中高生のカップルにとって、最も大きなイベントの一つ。
そして、そのイベントは
もちろん この特殊な学院に通う特殊なカップルにとっても大切なイベントだった。
「燎斗、私のこと好き?」
自らの前に座る人物に、何の躊躇いもなく、そう聞いたのは、明るい茶髪を軽く巻いた、女の子。
「……はぁ?いきなり何だよ、百合」
間抜けな声を出したのは、燎斗と呼ばれた、銀髪で前髪に赤いメッシュの入った男の子。
二人とも、高校二年生だ。
読んでいた本を、しおりを挟んでテーブルの上に置き、眉ねを寄せる燎斗。
「ほら、今日はクリスマスイブでしょ?」
「……ああ、そういえば」
広い部屋の壁にかかっている、カレンダーに視線を移しながら、燎斗は適当に返事をした。
百合は、何故か嬉しそうに微笑んでいる。
「まぁ、その言い方は気に入らないけど。ね、だから。答えは?」
まだ、ニッコリ微笑んでいる百合を見上げ、燎斗は更に不思議そうな表情。
「別に、答えなくても」
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