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二人がそんな会話をしていたその時
「俺達の実力、わかってくれたか?」
突如闇の中から声が上がった
「…!!」
「っ誰だ!!」
二人はあたりを見回したが声の主を見つけることはできない。
「くっ…ははっ無駄だってどんなにさがしても俺の姿は見つけられねーよ」
再び声が聞こえてきたが、やはり姿は見当たらない
「ちょっとぉー隠れてないで出てきなさいってば!!このチキンヤロー!!!」
罵声を浴びせられても、声の主は少しの反応も見せなかった。それどころか
「んな怒んなよ、かわいい顔が台無しだぜ?」
などとふざける始末である。そして、やはり華南はブチキレた
「はぁ?キモいセリフ吐いてんじゃねぇっつーの!!うざって…んぐ!?んーんぐっんー!!」
「…何が目的だ?」
このままだと暴走しかねない相棒をムリヤリ押さえ込みながら、夏芽はおもむろに口を開いた
「自分で考えれば?」
やはり闇しかないはずの場所から答えが返ってきた
「『俺達』ね…個人ではなく集団、か。自分で考えろとか言っといて随分とお優しいことだな」
「ヒントも必要だろう?おまえたちには」
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