第二章 早朝

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太陽が完全に昇りきった頃、街の片隅で大地を揺り動かすほどの怒声が響き渡っていた。 「まったくふざけんじゃないわよあのクソ野郎!!」 「うるせーんだよ!!いい加減にしろこの馬鹿女!!」 「うっさいわね!!ついさっきまで眠りこけてたような奴にそんなこと言われたくないわ!!」 …などという叫び声が延々と続いていた。いい加減ご近所への迷惑も無視出来ないほどに達したころ 「黙れ」 今までの二人の叫び声よりは格段に小さな、でもどこか逆らい難い力を持った声がその場を支配した。
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