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「そこにある女王のとこのデータを消せばいいんだよね?」
「…それだけじゃない」
ストレートロングの髪を靡かせて歩く美少女―草馬 華南(ソウマ カナン)は、隣を歩く『王子様』という称号がとてもよく似合う少女―神城 夏芽(シンジョウ ナツメ)の言葉に咄嗟に反応できなかった
「今回の任務は2つ。1つはさっきお前が言ったデータの消去。んで、もうひとつが裏にいる組織の炙り出し」
「なによそれ!!私聞いてないっっ…て言うか……うら…そしき?」
華南は言っていることの意味が判らず混乱した口調で問いかける
「どういう、こと…なの?よくわかんない…」
「さっきお前も言ってただろ?ここのセキュリティは甘過ぎるって。自分の所の管理すらろくにできてないような二流会社が、他社の、しかも女王のところからデータを盗み出すなんて芸当、できるはずねぇ」
「それで…裏に誰かいる…ってこと…か」
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