序章

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気になり始めると、思わず信次を目でおってしまう。 今まで意識しなかったから、信次がどういう人かわからなかったが、よく見るとまぁまぁの顔立ちをしていように見える。 いつも男友達と漫画のグラビアをみては、騒いでる。 たまに熱く語っている時があり、耳をすますと、漫画の話題だった。 (オタク??)って思う時もあったが、部活はサッカー部で、授業が終わると、すぐにグラウンドでボールを蹴っていた。 ボールを蹴っている姿は意外とイケていて、少しずつ好きになっている自分がいた。 正月が過ぎ、近くの神社にお詣りに行った帰り、おせちにお餅にも飽きたので、ファーストフード店に行くと、信次がいる! ちょっとビックリ。 でも信次は菜緒に気付いてないようだ。 信次が注文した物を受け取り、帰りぎわ、菜緒に気が付いた。 信次「餅に飽きたんだ?」 菜緒「うん。そんな感じ。信次君は相変わらず、ファーストフード?」 信次「そう。うちの親、餅買わねーし。正月なのに餅食ってねぇ。」 菜緒「コンビニで買えば良いじゃん?」 信次「ってか、俺、餅嫌いなんだよねー。」 菜緒「親のせいじゃないじゃん!あはは。」 そんな会話をしてから、学校でもよく話すようになり、菜緒はどんどん信次の事を好きになっていった。
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