1人が本棚に入れています
本棚に追加
「オートロックオン確認。発射する!」
スイッチを押すと、ミサイルの弾頭が住宅街へと発射された。
すぐにそれは無数のミサイルに分裂し、一つ一つが民家へと向かっていく。
バシュ!
民家へ着弾する瞬間、閃光と共にプレゼントが排出された。
そしていかなる原理かミサイルは虚空へと消えた。
「よしっ!」
ミサイルの行く末を見届けた男は小さくガッツポーズをした。
しかし、それが彼に一瞬の油断を生んだ。
ロックオンされたことを示すアラームが機体に響き渡った。
「ちぃっ!」
機首を上げようとするが、時既に遅かった。
彼が諦めたその瞬間、自身に狙いを定めていたTONAKAIが爆炎に包まれた。
「油断してるんじゃないわよ!」
ヘッドフォンから男勝りの声が聞こえる。
「礼は言わないからな!」
「このくらいなんてことないわよ!」
悪態にも涼しげな声が返ってくる。
己一人の力では戦いきることは難しいので、彼らの様にチームを組んで共同でベストサンタクロースを目指すのが一般であった。
大きいチームになると数十人規模にもなる。
最初のコメントを投稿しよう!