クリスマス戦線

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「オートロックオン確認。発射する!」  スイッチを押すと、ミサイルの弾頭が住宅街へと発射された。  すぐにそれは無数のミサイルに分裂し、一つ一つが民家へと向かっていく。  バシュ!  民家へ着弾する瞬間、閃光と共にプレゼントが排出された。  そしていかなる原理かミサイルは虚空へと消えた。 「よしっ!」  ミサイルの行く末を見届けた男は小さくガッツポーズをした。  しかし、それが彼に一瞬の油断を生んだ。  ロックオンされたことを示すアラームが機体に響き渡った。 「ちぃっ!」  機首を上げようとするが、時既に遅かった。  彼が諦めたその瞬間、自身に狙いを定めていたTONAKAIが爆炎に包まれた。 「油断してるんじゃないわよ!」  ヘッドフォンから男勝りの声が聞こえる。 「礼は言わないからな!」 「このくらいなんてことないわよ!」  悪態にも涼しげな声が返ってくる。  己一人の力では戦いきることは難しいので、彼らの様にチームを組んで共同でベストサンタクロースを目指すのが一般であった。  大きいチームになると数十人規模にもなる。
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