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「流、卒業おめでとう。」
母さんは目に涙を浮かべている。
今日、俺は河南高校を卒業する。
嘘みたいだけど学年主席で、あとプロバスケットからも声がかかっている。
友達もたくさん作った。
でもこの3年間、先生のこと忘れたこと一秒もなかったよ。
先生……また春の風が優しく頭をなでるよ……
「流、お母さんとお父さん、先帰るね。ごちそう作って待ってるから。」
そう言って両親は帰っていった。
俺は記念撮影してる友達のところに入ろうとした。
その時だった。
後ろからいきなり腕を捕まれた。
振り返るとそこには、少し老けたが愛しい男の姿があった。
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