『 サンタさんのプレゼント 』

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「ママにね、怒られたんだ。トナカイがいなかったらサンタさん困るでしょ、って」 うん、確かに昨日はかなり困ってしまった。 あの家族がいなかったら、サンタを辞めるどころか生きている事を辞めなければならなかっただろう。 「だから…玩具と交換して欲しくて……」 モジモジとお願いしてくる少年に、プレゼント袋に残った最後の一つを手渡す。 「はい、これが君の分のプレゼントだよ」 さて、これで今年の仕事は終わった。 また来年まで、ゆっくり休むとしよう。 プレゼントの包みを手にして喜ぶ少年を見ながら、私はあの少女のように笑っていた。
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