『 サンタさんのクリスマス 』

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…これは一体…。 私は確かに、雪の中に倒れてしまって…。 「良かった。目を覚まさなかったから心配したんですよ?」 心からホッとしたように、にっこりと笑う女性。 「……あ…いや、あの……」 部屋の中を見渡すと、様々なクリスマスの飾り付けがされていた。 煌めくツリー。 綺麗なリース。 キラキラ輝く電飾。 「貴方が家の前で倒れていた時は本当に驚きましたよ。まるで、死体のように冷たくなっていたんですから」 困ったような笑顔で隣の部屋から現れた男性。 そして……。 「サンタさん、もうつめたくないね」 私の手を握り、さっきの二人以上の笑顔…太陽のように純粋な笑顔を向ける少女が、そこにいた。
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