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……最近の技術とは凄いものだな。
つくづくそう思い知らされた気がした。
「…いやはや…話には聞いていましたが、あの車とはなんとも便利な乗り物だ」
あれからすぐに、あの男性の運転する車に乗せてもらい…私はなんとかプレゼントを配り終える事ができたのだった。
部屋に帰ってきた今、時間もまだ五時を回っていない。
サンタの配達時間としてはギリギリだったが、間にあって良かった。
「空は飛べませんけど、道路なら歩くより全然早く走れますよ」
冗談混じりに笑う男性。
ああ、人とはこんなにも暖かかったのか。
「……さぁさぁ、ケーキが出来ましたよ」
料理だけじゃなく美味しそうなケーキまで…クリスマスとは、こんなにも暖かかったのか。
「わーい。ケーキ、ケーキ!」
眠そうに目を擦りながらも、少女はその甘い香りに瞳を輝かせる。
ああ、なんと素敵なクリスマスなんだろう。
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