事件

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俺は走り疲れて公園のベンチに横になった。     ひっきりなしに泪が落ちる… 身近な人の…“死“ 何も分からぬまま隣町に着いた俺は来た道を引き返すことにした。 俺はいままで経験したことないくらい冷静になっていた。     家に着いたのは四時を回っていた…     その夜俺はユミとの思い出が途切れることなく頭の中を駆け巡った……     翌朝…鏡を見ると瞼が腫れ上がっている。 何も口に入れないまま学校へ向かった。   ダイスケに会った… 二人は何も話さないで駅まで続く緑色の稲穂の横をずっと歩いていた。   まだ朝日が赤紫色に輝いている。
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