事件

12/16
前へ
/31ページ
次へ
電車の中でもダイスケ口を開かない。 互いの思ってる事を分かっているようである。 いつもよりも大分長い電車の時間…… すると…ある駅でダイスケが顔を上げた。 その目線の先には綺麗な女性がいた。どうみても高校生ではない。       ダイスケが立ち上がって 「あんた何かしってんのか?」「?………あっ!あのときのボウヤね。」 「あんたが言うヒロミって美崎裕美の事だろ?」 「!!その漢字ユミって読むの?そう!その子。」 「あんたが殺し……んぐ!」 俺はいつの間にかダイスケの口を塞いでいた。 「まだ死因もなんも伝えられてないんだ!まだ騒ぎを大きくしちゃ駄目だ!」と耳打ちする。    「実はその美崎さんの生徒証明書が駅前のナカノビルの近くに落ちてて城山高校の生徒を探してたのよ。」     「すみません。お名前と電話番号を教えてもらえますか?また話を聞きたいんで。」     「あ。俺は水原 和です。」 「私は諏訪麻衣子。よろしく」お互いの電話番号を交換し電車を降りた。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加