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翌日は葬式が執り行われた。
昨日あれだけ泣いたから、案外さばさばしたもんだった。
昨日泣いていたユミの友達も、今日は笑い話で盛り上がっている。
その場所に何故か怪しい雰囲気の人がいる。
裾の長いコートを着て、サングラスをかけている。
しきりに辺りを見回している。
俺はその男に近付いていった。「すみません。どうかされましたか?」
すると驚いた様子で
「い、いやっ何でもないんだ。」
と足早にその場を去った。
「カズ―――!!」
ダイスケが走りながらこっちへ向かってくる。
鼻息荒く、
「カズ…チョットいいか?さっき警察の人から聞いたんだけどさ!ユミが事故に遭った場所なんだけど、ナカノビルのすぐそばの交差点なんだ…。生徒証明書がそこに落ちてただろ?やっぱなんか関係あるんじゃねぇか?」
「警察?もしかしてグラサン書けた奴か?」
頷くダイスケ。
「その話が本当ならこの事故、なにか裏がありそうだな。」
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