第2章

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それから僕は生徒会の会議に参加することになった。 「それでは会議を始めます。よろしくお願い致します。今年度の…」 いくら座っているだけとはいえ、言っていることがまるで分からない僕にとっては退屈そのものだった。 1時間後。 「それでは今日の会議はこれまでと致します。ありがとうございました」 そして、副会長の片霧先輩が会釈をすると、生徒全員が一斉に挨拶をした。 思わず僕は「ご苦労様でした」と言ってしまった。 みんなの目が丸くして僕を見ている。 僕は心の中で「しまった」っと思ってしまった。 すると、みんな喜んで会議室を出ていった。 会議室には僕と片霧先輩と白河先輩の3人になった。 「僕、なんかまずいことしましたか?」 子犬のような顔で見ている僕を見て、二人は顔を見合わせて笑いながら答えた。 「いや、いつも会長は会議中は聞いているだけで、生徒の皆に労いの言葉を滅多にかけることがないから皆嬉しいんだよ」 「はぁ…そうなんですか…」 僕はホッと胸を撫で下ろした。 「でも次から気をつけてくださいね」 「はい、すみません」 気付いたら片霧先輩の顔が僕の顔の近くにあった。 「ど、どうしたんですか?」 僕が聞くと片霧先輩は首を横に振った。「いえ、改めて見ても会長にそっくりだとおもいまして」 「そ、そうなんですかぁ…」 僕は内心「このままだとヤバイ」と思った。 なぜかと言うと、もし会長さんが見つかったとしても、度々、影武者として使われそうな気がするからだ。 まさか、後にこの予想が当るとは僕は夢にも思わなかっただろう。 そしてまた1時間後、時計を見ると19時を過ぎていた。 僕はようやく解放された。 今日1日が凄く長く感じた。 僕は帰りの電車の中で今日1日の出来事を振り返っていた。 朝に生徒会の会長さんとぶつかって、会長さんは走り去った。 その後に来た副会長の白河先輩に嘘を教えたせいで、僕は女装をし、化粧までする羽目になった事(まぁ自業自得だけどね) そして、自分が参加するはずの入学式のスピーチを新入生ではなく生徒会の会長としてした事。
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