1:君の瞳に・・・

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「あのなぁ~…俺がそういう性格じゃなくて、温和しい(おとなしい)だけだったら、気持ち悪いだけだろうが(汗)」 ・・・と、いうのも……。 俺は、学ランを着てなかったら間違い無く女子に間違われてしまうような、そんな風貌をしているからだ。  顔は、今奴が話したとおり、黙っていたら女子と間違われてしまうような形をしているらしく・・・ 髪はあまり手を入れていない、今時にしては珍しい黒髪で・・・それなのにキューティクルキラキラの、さらさらで‘天使の輪’が出来てるくらいだし。 体型にしても・・・ 身長(たっぱ)は165センチと、いまどきの男子にしては小さめで。  肩幅も、毎日家で木刀を振り回しているのにも関わらず(……一応、我が家は代々武道家として生計を立てていて、俺も毎日家に帰ると稽古させられていたりなんかする)筋肉がついている割には女子並に狭い。  体重もどちらかと言えばスレンダーな類いで、どれだけ食べても45キロちょいにしかならない。 ・・・まあ、甘いものが苦手だから、普通に甘いお菓子を食べる事もないから・・・太らないのかもしれないんだけどね。  そんなわけで。 私服で街を歩こうものなら・・・俺を女の子と間違えてナンパしてくる奴の多いのなんのって。  中には、俺が男だと判ったにも関わらず 「つき合ってくれ」 と、のたまうイカレぽんちまで出るありさまで。 だから、俺は街に行くときも基本、学校の制服であるこの学ランを着用する場合が多い。
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