1:君の瞳に・・・

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 真面目な、真剣そうな目で不真面目な話をするってのはコイツの特技の一つではあるが(汗) 「……その顔で、やっとその気になった女子に不埒なギャグ言って往復ビンタ喰らったのを忘れたのか?」 “優しいんだね、太助君……” 他校のゴロツキどもからたったひとりでその子を助け出した太助は……そこで潤んだ瞳を閉じた女の子の前で一言。 “俺のバズーカも優しいんだ。試してみるかい?” と、マジ顔で、のたまった。 ・・・以後、彼に近づく女子は限り無く減少の一途をたどっている。 「その話をするなよぉ~…(泣)あの時は、緊張して間が持たなくなってさ~…」 まあ、その気持ちは解らんでもないが(苦笑) だけどな? 「せっかく良い顔してるのに、中身がそれじゃあなあ~…」 太助は某ジャニーズグループの、T○KI●のちょいワルな誰かさんによく似た顔つきをしているから……女子の話では第一印象ではかなり得点は高いらしいんだが。 「良いんだよ。 俺にはお前がいるからな☆」 ニンマリと人懐っこい笑顔でそう言うと、奴は俺の肩をぽん☆と叩いた。 「・・・・・俺にはその気はミジンコの毛先程も無いからな?(汗)」 「解ってるって☆ 俺達は親友だろ?それだけの話じゃんよ?」 ・・・前もって断っておくが、残念ながら女子が喜びそうな‘やさい’の趣味は俺には全く無い。 俺は外見と違って中身はまったくもって‘ノーマル’だからな?
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