第一歩

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店に入ると、淳は席を取りに2階へ行った。 俺は、自分の適当な夕飯と、おごり分の代金を出して、淳を追って上へ行った。 淳は、窓際の席で待っていた。 僚「最近どうよ?」 淳「なんかビミョーなんだよね。」 僚「やっぱ?なぁ、お前、あの夢の事、覚えてるだろ?」 淳「ああ、覚えてるよ。」 僚「高校卒業したら、二人でやってみねーか?」 淳「・・・・・・・。」 えっ?まさか、やらないなんて言わないよなぁ・・・ 僚「どーした?」 淳「・・・・・っ。」 淳は泣いている。 僚「なんで泣いてんだよ。どーしたんだよ。」 淳は、シャツの袖で涙を吹いた。 淳「・・・ありがとう。」 僚「んぁ?」 なんのことだかサッパリ・・・ 淳「お前、夢の事、覚えててくれたんだな……。」 えっ? 淳「俺、一年間、ほとんどその事しか考えてなかったよ。あえてメールでは言わなかったけど。実は、お前から夢の事をはなしてくれるとは思わなかったんだ。それで、気付いたら泣いてた。」 案外涙もろいんだな、コイツ。 僚「まぁ、お互い頑張って行こうな!俺も早くギター買わなきゃ。」 淳「まだ買ってねーの?俺、買っちゃったよ~!」 自慢気に言いやがった。。 淳「二人分のギター。」 …………。はい?二人分? 淳「家にあるから寄ってけよ。」 冷めたポテトをほおばりながら、淳は言った。
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