由美の母…そして出生の秘密

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ここは37年前の鹿児島… 由美の母は18歳。名は百合子。 百合子は8人兄弟姉妹の7番目。 2番目の姉が四国に居るため、高校卒業した百合子は遊びに行く。 軽い気持ちでバイトした水商売。このまま四国に住むために本職にする。 客として実業家や建築業の社長、ヤクザや芸能人と幅広くやってくる。百合子は人脈を広げていった。 当時のキャバレーやクラブには生バンドが入っており、百合子の店にも生バンドが入っていた。 バンドマスターはトランペッターで、芸能界にも顔が広くたくさんの歌手が店に来て歌っていた。 名は「浩之」 そして百合子と浩之は恋に落ちる… 親子ほどの年齢差があったが。 そう。浩之こそ由美の父親なのだ。 ある時、百合子は妊娠する。 浩之は産むことに反対はしなかったが、浩之は…結婚していた。 広島に妻子をおいて、バンドマスターとして各地を回っていた。 百合子は愕然とするが、愛する人の子供をどうしても産みたかった。 百合子の姉は猛反対!勘当同然になりながらでも出産する。 出産ギリギリまで店で働いた百合子。 付き合っていたのは店側も公認だったため、浩之は百合子の給料を勝手に前借りし使い込んでいた。 だから百合子は働かないと生活できなかった。 百合子は出産。 浩之が命名。「由美」 浩之が店にかなりの借金をしていたため、百合子は出産すぐに店で勤めはじめる。 その間、由美は… なんと、浩之の親に預けられたのだ。 浩之の妻子に全てがバレ、親が仕方なく由美を預かったのだ。しかもお守り代として百合子からお金をとった。 由美があまりに可哀想だと、百合子の両親が鹿児島に引き取ることにした。 1年近く鹿児島で育った由美。 二歳になる年に百合子の元にもどる。
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