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弟の動いていない体を見つめながらあたしは笑っていた。
もう何がおかしいのかもわからない。
そのまま赤い道なりに歩いて行った。
道の果てにいたまだ赤ちゃんの冷たい弟を抱きかかえ。
「あは、は、もう怖くないよ。おねぇちゃんが一緒だからね」
返事はなくて、それが悲しく思えて泣き出した。
笑ったり泣いたり、自分でも世話しないとおもう。
でも、弟の冷たさがあたしを現実に戻してくれた。
逃げなきゃ……。
これが誰の仕業かなんてわからない。
でも、危ないってことだけはわかる。
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