恵莉奈

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私は暗闇の中、窓を探した。 床を這いずりながら私は窓に辿り着いた。 カーテンを開け、窓を開けた。 「ここからは、流石に出れないよね」 深いため息が漏れた。 その時、背後からガタンと音がして私は止まった。 (…何!?…) 心臓が激しく打つ。 (…怖い…) 私は振り向く事が出来なかった。 暗闇の中、誰もいない部屋… もうアレしかない、と直感的に思った。 (…ぃ、いやっ…怖い…) 私は恐怖のあまりパニックに陥った。 窓に手をかけ、身を乗り出した。 (…逃げよう…) (…怪我する方がまだマシ…) 私は意を決して、飛び降りた。 地面に叩き付けられるイメージが頭をよぎる。 しかし、一向に痛みはやって来なかった。 (…あれ?…) 私は恐る恐る目を開けた。 目の前には柔らかくて大きな胸があった。 「どうしたらお前の思考はそうなるんだ?」 少し怒ったような声が上から聞こえた。 「先輩…」 腕を組み、仁王立ちで君臨する先輩がいた。 「ほんっとう無茶するわね」 スッと私は立ち上げさせられ、抱きしめられた。 「…えっ!?」 私は酷く困惑した。 (だ、抱きしめられたー!!) 抱きしめた主は、 「アナタには勿体無いわ」 と先輩に言った。 「なっ!!お前には関係ないっ」 「わぁっ」 先輩は強引に私の腕を引き、自分の元に置いた。 「お前にそういう趣味があるとは…ククク」 また違う声がした。 「怜司…いい加減電気を着けてくれないか」 声の主は"怜司"というらしい。 「へいへい」 そういうと同時に、生徒会室は光に包まれた。 私は一瞬目を覆った。 (眩しいっ)
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