1.奇跡の始まり

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「うわあぁああぁ!!」 誰も通ってない住宅街に叫び声が響く。 里桜は驚きのあまりブランコから落ちていた。 そこにいたのは、確かに志穂だ。 小さめの身長、白い肌に少しぷっくりしたピンクい頬、サラサラのブランドロングヘアーに、やや狐目で高い鼻…間違いなく志穂なのだ。 「な、な、な…なんで!?」 里桜が志穂を指差しながら叫ぶ。 「だって、お前…」 この態度に志穂は頬を膨らませながら 「ちょっと、彼女に向かって何よその態度!!」 と怒る。 「お前…だって…」 お前は死んだはず…そんな言葉、里桜には言えなかった。 また辛くなるから‥目の前に確かにいる志穂を傷つけられないから.. 「いや、何でもないけど…」 「何よ…?」 下を向く里桜に、志穂は不思議そうに尋ねる。 暫くの沈黙が訪れる。     が、それに耐えられずに顔を上げる里桜。 「それよりさ、お前も学校サボったんだろ!?今からどっか行かねー!?」 最大限の笑顔を保つ里桜。 「あ…そーだ、この前約束してた遊園地!行ってなかったもんな~。今から行かねー!?」 それに志穂は笑顔で 「行こっか。」 と答える。 「よし、じゃあ後ろ乗れ!!」 里桜が自転車に乗る。 その後ろにまたがる志穂の笑顔は寂しそうな笑顔だった..
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