1738人が本棚に入れています
本棚に追加
店を出た頃、時刻は10時を少し回っていた。
「こーし帰る?」
「ん~まぁ…学校で課題やる時間じゃ半端だしな」
まるで告白?なんて無かったかの様に会話が普通だ。
やっぱり瑛の気紛れか?
「…ソレ俺への嫌味?」
元々課題の為に残った俺を半ば強引に飲みに連行した自覚は有るようだった。
…今更もう遅いけどな。
「いーや?瑛の強引はいつもの事だろ?」
「酷っ」
あはは、と2人で笑った。
いつもみたいに喋れる事がこれ程有り難いなんて思っても見なかった。アレで気不味くなるのは正直嫌だし。瑛は親友。こんなトコで関係がギクシャクするのは嫌だ。
この雰囲気だとやっぱり只の酔っ払い発言だったんだろうな。めでたしめでたし。ちょっと動揺した分返して欲しいけど。
まぁ、いっか。鱈腹飲んだし今日はお開き。2人で飲んでお開きってのも変だけど。
最初のコメントを投稿しよう!