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身も心も張り避けそうだったクリストフは、目に涙を浮かべた。
『……王宮に帰ったら……褒美をとらすぞ…』
老人は首を傾げた。
『面白い人じゃな……。さては堕ちた貴族か何かかな?……まあワシには関係ないがね』
老人はそう馬を引いて馬車にくくり付けて言った。
『ワシはこれから、ミルクを売りに都の市場まで行くのじゃが…お主も一緒にのって行くかのう?』
『アレキサスの都だな!?…勿論じゃ!老人よ、感謝するぞ!…この私に対するお前の功績は、十字勲章物であるぞ!』
クリストフがそう言うと老人は笑い出した。
『それは益々面白いのう……ワシは裸の王様を拾ってしまったのか!?(笑)しかしアンタは今【アレキサス】と言ったが、どのくらい都に行ってなかったかは知らないが、今は【エルドラード】と言う名前になったのじゃぞ』
老人の言葉に、クリストフは耳を疑った。
『エル…ドラード!?……なんだそれはっ!?!?…では、アレキサスは一体!?城はどうしたのじゃ!?』
クリストフに不安な気持ちが走った。
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