聖なる夜

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  なんでこういうクリスマスとかいう日に限って学校が休みなんだろう。   暇で暇で、いつもは行きたくない学校ですら聖地に感じてしまう。   僕はさっきからテレビをつけてはチャンネルを回し、そしてクリスマスの話題が目につき消すということを繰り返していた。   実に暇である。   そんな時、薄っぺらいドアの向こうから「新聞置いてきまーす」という声が聞こえた。   ……新聞でも読むか。   僕はやる気の欠片も見当たらない自らの体を頑張って起こすと新聞を取りに玄関(といっても、もの凄くしょぼい)に向かう。   郵便受けから新聞を抜き取ると再び布団にダイブした。   新聞を開くとまず目につくのは広告。   僕はいつもは見ないで捨てるような広告たちに一枚一枚目を通していた。   クリスマスセールという言葉がその紙面には溢れていた。ったく、こんなとこまでクリスマスかよ……   広告に目を通すのにも嫌気がさしてきたその時、僕の視線はある一枚の紙に釘付けになった。   安っぽい黄色い紙に明らかに手書きであろう文字で大きく書かれていた言葉。 『サンタクロースの助手を募集中です』   その下には『興味のある方はこちらまで』という文字と共に手書きの地図が載っていた。     「……近所じゃねーかよ」    今日の僕は独り言が多いな。自重しよう。
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