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僕はケーキ屋を出た後つらくて動けなくなっていた。もう蘭に触れることもできない。槙をからかうことだってできない。そんな現実を感じてしまうのは死人にとって一番の苦痛だ。
でもサンタの仕事はしなきゃならない。サンタでも時間には勝てない。だから仕事早くしなきゃ。
小さい女の子とその母親を見つけた。
「ねぇ、お母さん。サンタって本当にいるの?」
本当にいるとも。
「本当にいるわ。いい子にしてたら何でもしてくれるのよ。」
「じゃあ、雪も降るかな。」
「それはわかんない。でも、みいちゃんがいい子にしてたら雪だって降らしてくれるわよ。」
「じゃあ、みい、いい子にする。」
はぁ・・・。サンタはつらいよ
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