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╋主人公╋
∫大原未緒(18)∫
∫宮本祐樹(18)∫
雪の降る中
二人は出会った。
白ぃはずの雪は赤く染まり…
祐樹は傷付き眠っていた。
「雪……冷たぃよ」
傘をそっと差し出すと、祐樹はフッと目を開け未緒を見る。
その目は冷たく…そしてどこか寂しげ
「…………」
祐樹は威嚇するように未緒を睨み、そして震えている。
「怪我…したの…?
痛いよね…苦しい…よね?」
未緒の目から涙が伝う。
どうしてかは分からない…
けれど…止まらない
祐樹は少し驚いた顔をしていた。
未緒はそんな祐樹の手をそっと掴むと傘を手渡し、そして雪の中へと消えて行く―…
「早く…治してね。
怪我は絶対…治るから…」
それが未緒と祐樹の初めての出会いだった―…
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