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祐樹は吸い込まれるように金網を掴むと、必死に未緒を目でおう。不良達は何が何だか分からずただボケッと祐樹を見ている。
祐樹は居てもたってもいられず、走りだし外へと駆け出す。
なぜ走ってるのか
なぜあの女が気になるのか
それは分からなぃ…
けれど…意思より先に体が動く
―あの女の元へ―
外へ出て辺りを見るが未緒は見当たらなぃ。
「何やってんだ…俺」
すると目の前から先生が歩いて来た。
未緒と話してた先生だ…
祐樹は息を荒くし走り寄る
先生は半分脅えた声で「ど、どうしたの?」と聞くと、祐樹は「さっき居た女は…ッハァ」と、食い付くように聞く。
「ぇ…あぁ、未緒さんのことかしら?」
「未緒……」
名前が分かっただけでむずがゆぃよぅな感覚になり、なぜか嬉しかった…
「えぇ、体が弱くて普通に来れないのだけど頑張って時々来てるのよ」
体が弱い…?
病気か…?
聞きたいことは他にも沢山あったけれど辞めた…
【…今どこに?】
居場所を聞くと、未緒はもう門を出たらしい。
祐樹は門を出ると未緒を探し駆け出す―…
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