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どれくらい走っただろう―…
心臓の音が自分の耳にとどく。
その音は激しく…けれどどこか心地好い
「チィ……どこに居んだよ」
こんなに一生懸命になっている自分にむしずが走り動きが止まる。
その時だッた……
肌を撫でるような優しい風が吹き、横から光が祐樹を一瞬照らす。
何気なく手で光を防ぎ横を見ると、そこに居たのはあの女…!!
女は道の外れの草原にある桜の木の下に座り居眠りをしてぃた。
「…………っ」
心臓の音が一層激しくなり、祐樹はゆっくりと道を抜け未緒に近付く…
風が吹く度に長い髪がサラサラとなびき、ピンク色の頬は触れたくなる程に綺麗で…まるで………その姿は
―‥ぉ姫様‥―?
……本当に気持ち良さそうに眠ってぃる。
「ぉ……おい」
小さく声をかけるが起きない…
そこで更に近付き、顔を覗く。
その時なぜそう思ッたかは分からなぃ…
ぉ姫様は…王子様のキスで目覚める―…
祐樹は未緒の腕を掴むと引き寄せ、顔を近付ける。
唇に後少しで触れる…その時だッた。
「……んっ」
未緒が目を覚ます。
「わっ//!!?」
祐樹は動揺し、尻餅をついてしまう。
【俺は今…何を…】
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