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それから二人は桜の木下に座り、しばらく黙ってぃた。
思い出してくれたのは嬉しいが会話に持ち込むことができない…
ドキドキ
緊張しまともに未緒を見れない。
【俺って…こんなキャラだっけか―‥?】
その時、未緒の方から声をかけてきた。
「同じ学校だったんですね?」
「は…?」
ドキッ
「同じ制服…クス」(動揺する祐樹をみ、微笑みながら制服をつつく)
「あ、あぁ//;」
…俺……カッコわりぃ…
祐樹は呼吸を整え未緒を見る。
「あんた何年だ?」
精一杯に表情を冷たくする
「私?2年です」
「2年?ふぅん…タメじゃん」
……タメ!?素で??ヤバイ……
表とは裏腹に、裏では喜んでいた。
「タメなんですか?先輩かと思いました」
「先輩じゃねぇよ
てか、あんたタメなんだからタメ口にしろよ」
「あ…うん」
ふと自分を指差し
「あんたじゃなくて…未・緒!あなたは?」
「あ…あぁ;
俺は祐樹だ…」
強気な態度が一瞬揺らぐ
「よろしくね、祐樹君」
「よろ……ッ//
別に…よろしくするつもりは」
素直に仲良くできずそっぽを向く祐樹をみ、未緒は小さい子をなだめるようにそっと声をかけた
「私は…祐樹君とよろしくしたいな?」
顔を覗き囁く
「…………//カァァア」
祐樹はカッと顔を赤くし「し、してやらないこともないが//」と、強気な態度で言う。
「クスクス…じゃぁ、よろしくね?祐樹君」
「よ……ろしく////ボソ」
小さな声で呟くように言い、目を再びそらす。
今の祐樹にはこれが精一杯だった…
その時、6時を告げる鐘が辺りに響き渡る―‥
「あ、もぅこんな時間…帰らないと」
「え?まだ6時だろ」
スケッチブックと鞄を
抱きかかえ立ち上がり「お母さんに心配かけちゃうから」と、歩き出す。
「バイバイ」
「あ……ッおい!」
手をふる未緒を祐樹がとめる
「……?」
未緒は立ち止まり祐樹を見る
「えっと…ッ…///」
『アド、教えてもらえないか?‥』
「………良いよ?」
そう言うとアドを教えてもらい、二人はさよならした―‥
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