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僕「……」
旅人「ズタズタに引き裂かれた二人を見て、パルプ君は失神してしまいまいます」
僕「パルプ君も……その…………殺されちゃうの?」
旅人「いや、パルプ君は殺されなかった」
旅人「そして起きたのは深夜。パルプ君は怖くてたまらなかった」
旅人「だから」
旅人「今度は本当に帰ったんだ」
僕「帰ったって家に?」
旅人「あぁ。幸い人にも会わず、家も村の外れに在ったためパルプ君は無事、家に帰る事が出来たんだ」
旅人「そして6日間、パルプ君はずっと家に隠れていたんだ」
僕「そう……だったんだ」
旅人「もちろん、隠れているのも大変だった」
旅人「親にも見つかってはいけないし、食料も調達しなければいけないからね」
僕「―ちょっと待って旅人さん」
旅人「ん、何だい?」
僕「その、さ、確かにパルプ君は怖かったと思うんだ。そんな事があったらさ」
僕「でも……隠れるのはおかしいよ。村の人やお母さんてお父さんに早くその事を」
旅人「――ストップだ」
僕「え?」
旅人「パルプ君はね。戻ろうとしていたんだ。あの森にもう一度ね」
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