102人が本棚に入れています
本棚に追加
旅人「そして勝負の日、村の人達は、パルプ君には悪いと思いながらも村一番の運動神経を持つ子を選びました」
旅人「勝負の方法は三つ。体力と瞬発力と力でした」
僕「どうやって勝負したの?」
旅人「体力はマラソン、瞬発力はかけっこ、力は綱引きで決めたんだ」
旅人「結果。体力と瞬発力でパルプ君が勝ち、この勝負はパルプ君の勝利になったのです」
僕「ウソ!? 凄いねパルプ君は」
旅人「パルプ君はきっと、凄く頑張ったんだと思うよ」
旅人「そして、村人が散々話し合った結果。見守り役を二人隠すという条件で、パルプ君を呪いの森に行かせる事を決めたのです」
僕「『見守り役を隠す』ってパルプ君には黙って、行かせるって事?」
旅人「ああ。もしパルプ君にそんな事を言ったら、今度は見守り役と勝負する。なんて言い兼ねないからね」
僕「でも、良かったね」
旅人「ん?」
僕「パルプ君、頑張った甲斐があったよ」
旅人「……」
最初のコメントを投稿しよう!