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「しませんよ?」
駆は潤む目で自分を見上げる少女に微笑んだ。
「扉を開けっ放しだったのはレオナルドを見てなかった僕の不注意だし。
寒い夜に帰る家が無くて困ってる人に『入って下さい』って言ってる様なものだよね」
そう言って苦笑いしながら駆はテーブルに倒れ込む様な体勢の佑奈を座り直させる。
「レオナルドが連れて来たのもきっと何かの縁ですよ。
夜食に温かい物作って来ますから………そろそろ放して貰えません?」
困った様な笑顔で首を傾ける駆に言われ、佑奈は呆然としながら掴んでいた袖を放した。
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