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いないいないばあなら簡単だ。ただ顔を隠してまた出せばいいだけの話じゃないか。
「いないいないばあ!」
ユメはポカリと口を開けて西の方角を見ている。
「ああユメちゃん、お日様が沈んでいくんだね…ってちょっと!こっち見て!」
一人いないいないばあはガチでつれぇ。
一人いないいないばあって、自分以外本当に誰もいないわけだし。
そういや鏡見て前一人でやったことあるわ。あん時はマジで孤独に耐えきれんかったから仕方なくね。その後、孤独が倍増しちゃったけどね。鬱。
まぁ過去は過去だ。気を取り直して二度目のいないいないばあチャレンジ!
今度はしっかりユメの目の前で、「いないいないばあ」
よく考えりゃ、顔が若干人様よりジャンボサイズなんで手じゃ覆い切れてないんだけどね。
それでもユメは「キャッキャッ」と喜んでいるようだった。
おかしな顔に生まれて良かった。
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