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ピッピッという小鳥たちの鳴き声で目を覚ました。
「ふぁ~!眠い~」
伸びをしてあたりを見渡すと、ダンボールが散らかっていた。
その中に美少女の姿が。
「ユメ!」と名前を呼び、肩を軽く揺すった。
静かな寝息を立てて眠る姿は、まるで何百年も眠り続けている可憐な眠り姫のようだ。
「姫!朝ですぞ」そう言っても起きないので、軽くキスをしようとユメの唇に顔を近づけていった。
どこからか映画ジョーズのテーマが聞こえて来たような気がしたが気にしない。
顔と顔があと10センチというところで、残念ながらユメは起床。
「クラッシュ!!おっ…おはよう!」
ユメはニコニコ顔。僕はアセアセ顔。
「お目覚めのキスはいかがですか~」
新幹線の売り子のように言ってはみたが、ユメはニコニコしているのみ。
それはOKってことっすか?
――ピンポーン。
「あっ…コンビニの配達だ!」
タイミング悪っ…。
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