Lesson2 我が娘

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ドアを開けると、いつもの宅配の兄ちゃんが立っていた。 「いつもありがとうございます。注文の品全部で五品ですね。ありがとうございます。ん?」 宅配の兄ちゃんは、部屋の中で座っているユメを見てニヤニヤした。 「牛山さん、彼女ですか?この色男が!」 まさか愛玩具です…などとは言えない。 「いやぁバレちゃったか~あはは」 牛山の顔が夕焼けのように真っ赤に染まった。 「それじゃまたお願いします」 そう言って、宅配の兄ちゃんは頭を下げて出て行った。代金は口座からの引き落としだから楽なもんだ。 彼女という響き。さすがにいい響きだ。朝から気分がいい。 「ユメ、ご飯が届いたよ~。一緒に食べようか」 そうなんです。愛玩具はご飯を食べられるのです。ここが凄いところ。説明書によると、やがては料理も作れるようになるとのこと。 「さぁ食べようか!」 誰かと一緒にご飯を食べるのなんてどれくらいぶりだろうか。 その日の朝にユメと一緒に食べたいつもと同じメニューは、なんだかおいしくて涙が溢れそうになった。
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