33人が本棚に入れています
本棚に追加
ガラッ
教室のドアが開いた
私、美香が振り向くとそこには
クールで何を考えてるのか分からないと噂の問題児
霧島 葵が教室に入ってきた
最近クラス替えし同じクラスになったばっかりなのだ
声を掛けようかと思ったが
なんせ噂が噂だしなあ、
なんて考えながら
どうしようかと迷っていた――
すると、
葵は近づいて来て
「ごめんね
すぐ出てくから怖がんないで」
そう言って優しい顔で笑った
あまりにも子供みたいで綺麗に笑う葵を見ていたら
無意識のうちに
「霧島さん、綺麗だよね」
そんな言葉が口をついていた
「は?」
彼女が驚いている
無理もない
あたし自身驚いているのだから――
「えっと…」
何て言おうか迷っていると
彼女はまた笑って
「ありがとう」
そう言って
教室を出て行った―――
あの人ほんとに不良なのかな?なんて思っていた
初めて会った時からあたしは
霧島葵 という人に魅せられていたんだと思う
最初のコメントを投稿しよう!