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ずっと耕太は【夏色】を繰り返し歌っている。
ワタルさんとユウコは、会話がなくなったのか沈黙が続いていた。
私は、相変わらず窓の外をずっと見ていた。
車は山道を走りカーブが多い道になった。
ワタルさんの運転は荒く、それともわざとなのかカーブを曲がる時は体が引き寄せられるほどだった。
ドンッ
私『あっ!ごめんなさい!』
耕太『全然いーよ!笑』
私は車がカーブを曲がるたびに耕太の方に体がいってしまう。
あまりにも私がカーブのたびに耕太の方へ行くものだから耕太が言い出した。
耕太『ワタル!もっとやれよ!笑』
ワタルさんも耕太の言葉にのっかりさらに荒い運転になった。
ユウコも私もキャーキャー言ってた。
また私が耕太の方に重心がかかると耕太が私の肩に手をまわし、抱き留めた。
私は、カーブと荒い運転のおかげで気持ち悪くなっていたのでどうする事もできずに下を向いていた。
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