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テレビの上の時計が、九時を差した
私は、哲夫の脇腹を肘を突いて、子供を寝かすように促した
すると、哲夫は立ち上り、その様子を見た夏海も、哲夫の真似をして立ち上がった
「衛っ‼衛っ‼
立ち上がって、自分の部屋に行きなさい」
と哲夫が言うと、衛は不貞腐れた表情をしながら、立ち上がった
「お母さんっ‼
おやすみなさい」
と衛は、テレビに後ろ髪をひかれなが、私に言うと
「ママっ‼
おやすみなさいっ‼」
と私に言いながら、頭を下げ、上げると、哲夫の手を握り締めた
「おやすみなさい
二人とも、風邪をひかないように、寝るのよ
衛っ‼
ゲームしないで、寝るんですよ」
と私が二人に言うと
「はぁ~いっ」
と二人は口を揃えて、私に返事を返し、哲夫を先頭に自室に向った
私は、溜息を一つ吐くと、立ち上がり、立ち上がると寝室に向い、着替えとバスタオルを持って、お風呂場に向い、お湯を浴び始めた
そして"結婚して、知った事"を思いながら、湯槽に浸かった
結婚とは、夫の本性を目覚ませ、女は妻と言う仮面を被り、女と言う本性を眠らせてしまう事を知った
子供を産んで、子供が教育を受け始めると、それが顕著に表れる
女は子育ての為に女を捨て、母親をしているのに・・・
その子供の躾や教育をする行為に対し、男は嫉妬し、浮気・不倫、そして趣味へと走る
結果、男は子供の教育に無関心になり、子供が何か悪い事や成績が悪くなると
「お前、ちゃんと躾・教育しているのか?」
とか
「お前の躾・教育が悪いからだっ‼」
と妻に子供の躾や教育を押し付ける始める
そんな夫に妻は呆れて、夫を嫌になる
だが、子供は正直だ
幼少の頃は、小言ばかり言う、母親を嫌い、小言を言わない夫に、甘え始める
そして、年を重ねるにつれて、子供が夫の事を避けようする行動をし始める
まさに、衛の年頃だ
夫の哲夫を避けようとするが、私に近寄っても、小言を言われる
結局、自室に閉じ籠もり、どっちに甘えようか、策を練る
反抗期と言う時期だ
夏海が、衛と同じ年頃になれば、哲夫は最初の悲しみを知るだろう
哲夫が一番、好きな時間
夏海と一緒に、お風呂に入る時間
その時間が、永遠に無くなるのだ
その時、私は哲夫をどう慰めたら
?
どう声を掛ければ?
良いのだろう
男親って言うは、本当に世話掛かる存在だぁ
と思うと、湯槽から私は出ると、髪を洗い出した
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