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私に言われて、面倒臭そうな顔をしながら、夏海の手を握締めると
「夏海っ‼
トイレに、行くよっ‼」
と衛が夏海に言うと、夏海は衛を見て頷くと、衛は夏海をトイレに連れて行った
私は、台所の電気を点けると、買い物籠から買い物した商品を取出し、収納した
収納を終えると、私は俎板を流し台にセットすると、夕食の準備を始めた
衛と夏海が、トイレから戻って来ると、私の傍に寄り、今日の夕食は何かと
衛は背伸びをして、夏海は跳ねて、覗きは込み始めた
まだ、私は米を研ぎ始めたばかりで、覗き込んでも、米しかない
「今日の夕食は何?」
と我慢仕切れなくなった、衛が私に尋ねた
「ママっ‼ママっ‼」
と夏海も、私のスカートの裾を引っ張りながら、私を呼び
「なぁ~にぃ‼」
と私は夏海の目を見ると、"今日の夕食は何"と、おねだりしてるような、眼差しで私を見つめていた
「衛っ‼
夏海と一緒に、居間のテーブルの上を片付けて、茶碗と調味料を出して
お父さんが、帰って来たら食事にしますよ」
と私が二人に向って言うと、夏海は目を輝かしてテーブル向って走り出し
「はぁ~いぃ」
と衛は私に返事をし、面倒臭そうに、テーブルに向って、歩き出した
それから、一時間が過ぎた頃
「ただいまっ‼」
と哲夫が帰って来た
「パパだっ‼パパだよ」
と目を輝かして、玄関に向って、走り出した
そして、哲夫が居間に入って来ると
「お父さんっ‼
お帰りなさい」
と衛が哲夫に言うと
「あなたっ‼
お帰りなさい」
と言い、私は栓の抜いた瓶ビールとコップを、テーブルの上に置いた
「ただいまっ‼」
と哲夫は、再び、私と衛に言った
そして、テーブルの前に哲夫が座ると、すぐ横に夏海が座り
「お父さんっ‼どうぞっ‼」
と夏海は言って、その小さな手で瓶ビールを持ち、コップに注ぎ始めた
「おっ、とっと‼
夏海っ‼ありがとう」
と哲夫は、コップからビールを溢れ出す前に、ビール瓶の頭を押さえ、夏海の頭を撫でた
哲夫は、コップに入っている、ビールを一気に飲み干した
夏海は、その様子を見つめていた
「パパっ‼美味しいっ‼?」
と夏海が期待しながら、哲夫に聞くと
「美味しいよっ‼
夏海が、注いでくれた、ビールは世界一、美味しいよ」
と哲夫が言うと、夏海はテーブルの周りを跳ね回った
「私の注いだ、ビールは?」
と私は意地悪そうに、哲夫に聞いてみた
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