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クリスマスの朝。
気になったせいか、普段は朝に弱いがその日は早く起きた。
しかし、布団にはやっぱりといってはなんだが、プレゼントはなかった。
私は、そうだと思っていたが、思わず大きなため息がでた。
「やっぱりサンタなんていなかったんだ。」
そう自分に言い聞かせながら、いつものように保育園にいった。
保育園についてすぐ、
「お前はなにもらったんだ?」
と、ケンが聞いてきた。
私は一瞬焦った。気がつけば、周囲は、欲しかったゲームなんかの話をして盛り上がってる。
彼らにはサンタがやってきたのだ。
「なんかあまり欲しくないものもらった。」
と私は言った。
何ももらえなかったなど恥ずかしくて言えなかったのだ。
「そっか。でも、やっぱりサンタはいただろ。」
「うん。」
しばらくの沈黙のあと話は終わった。
もらえなかったことを気にしてるというより、
「何をもらえた?」と聞かれて、
「何ももらえなかった。」
と、いえずに嘘をつかなければならなかったことが辛かった。
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