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「おぅ、乃愛瑠、俺とペアになる運命なんだね。」
その男の子は同級生の健だった。
「なによ、あんたとなんか絶対ペアにならないよ。」
そう言いながら乃愛瑠は健が持つ鍵本体にキーを差し込んだ。
・・・・
「ほら、開かないでしょ、残念でしたぁ。」
乃愛瑠はそう言って隣に移動した。
6人目までは結局鍵が開く事なく、7人目の男の子の前に乃愛瑠は立った。
(あっ、この子だ、ほんとどこの子なんだろ?)
男の子は静かに鍵本体を身体の前に差し出し、乃愛瑠がキーを差し込むのを待った。
(んーなんか、ドキドキしてきた、今までの男の子にはなかったのになんで。)
乃愛瑠はスッとキーを差込み、ゆっくりとキーを右に廻した。
ドキドキ ドキドキ
カチャ
「うわっ、開いちゃった。」
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